ワタッコ特徴考察

ワタの対戦上の特徴。どの技構成にも言えることなど。
基礎知識ですのでワタッコのことならちゃんと知ってるよという方は読み飛ばしても可。

まずは種族値↓
HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 平均 合計
75 55 70 55 95 110 76.7 460
速いだけ。
ちなみにXYでとくぼうに修正が入り、85から10アップした。

そして覚える技だが、だいたいがサポート寄りでエルフーンと被っていて、かつエルフーンしか覚えない技も多い。
「ワタッコ使うぐらいならエルフーン使え」と言われないためにもますますワタッコの特徴、否、特長をおさえておくことが必要である。

さて、ワタッコに関して一言目に言うとするならば、最速ねむりごなだろう。というより悲しいかな、それしかない。
ワタッコは第六世代現在、ねむりごなを使えるポケモンの中で最高のすばやさを持っている。
(次点はS90のモルフォン、ロズレイド、ドレディア)
そしてねむりごなは意外にも実践で使える命中率の催眠技である。
うたう:55 くさぶえ:55 さいみんじゅつ:60 ねむりごな:75 キノコのほうし:100 (ダークホール:80 ※禁止技)
また、エルフーンはくさぶえは覚えるが、ねむりごなを覚えない
エルフとの差別化を考えると場合によってはこれでしか差別化できないことも多々ある。
全ての型でおすすめできるワタッコの最重要技。
ちなみに、さいみんじゅつ最速はクロバット(130)。キノコのほうし最速はドーブル(75)。
また、ビビヨン(89)がふくがんにより命中97.5のねむりごな。

「ねむり」の仕様について(第六世代)
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1〜3回「ぐうぐうねむっている」となる。2〜4ターン目に起きて、それと同時に行動開始。
恐らくターン数の確率は1/3ずつだと思われる。
第五世代のポケモン交代によりターンのカウントがリセットされる仕様は廃止となった。
ところで第五世代以降、ねむりのターンが短くなったのもあってか公式ルールで複数催眠が可能になったが
これを是とするか非とするかは当サイトでは扱わないこととする。
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こうかくレンズ(命中率1.1倍)を持たせると命中率は82になるが、それでも外す人は外すのがポケモン。
ワタッコは耐久が高いわけではないので一回外すと致命的となる。
また、当然だがラムのみを持っていることが多いポケモンには注意。
ラム持ちには「やけどが効く物理アタッカー」や「まひが効く速攻アタッカー」が多い。

ところで催眠技について一般的に言えることだが、案外有利ターンの期待値が低いことに注意。
外れれば有利ターン-1、当たっても1/3の確率で2ターン目で起きて有利ターン0。
最終的な有利ターンの期待値はこうかくレンズで0.64ターン、通常では0.5ターンとなる。
また、ねむりごなによって有利ターンが取れる確率は、こうかくレンズで54.7%、通常では50%

ちなみにねむりごなが効かないポケモンは、「やるき」又は「ふみん」、「そうしょく」、「ぼうじん」、草タイプ、ぼうじんゴーグル持ち。

他にやどりぎのタネはエルフーン(いたずらごころ+116)、ジュカイン(120)、ジャローダ(113)に次ぐ速さ。
つまり単なるやどみが戦法ならエルフーン・ジュカイン・ジャローダの方が上。
アンコールは、エルフーン・レパルダス(いたずらごころ)、アギルダー(140)、
フーディン(120or150)、ルチャブル(118)、チラチーノ(115)に次ぐ速さ。

また、ダブルではエルフーンも覚えず、最速で使えるのが「いかりのこな」。(次点ウルガモスの100)
これは元々優先度+3のため速い魅力というのが大きくはないのだが、優先度が同じ「ねこだまし」をゴウカザルまで吸うことができる。
耐久が高いわけではないので総攻撃されれば当然即落ちるのだが、それでもエルフーンとの差別化には重要だろう。

いかりのこな以外にも、にほんばれ、てだすけ等、ダブル向きの技が多い。



耐久力は普通。ただし攻撃系に努力値を振ることはないだろうから耐久に多く振れるので等倍相手なら体感そこそこある。
しかし弱点が草タイプの例に漏れず異様に多い。ほのお、どく、ひこう、いわが2倍。
一致はもちろんのこと、不一致サブウェポンで食らってもかなり痛い。
こおりは4倍で、あまりに痛い。不一致の低火力ならばXYの威力下降とワタの種族値上昇によって耐えられることが多くなったが。
このこおり4倍の何が辛いって、「ドラゴン対策のこおり技」でついでに落とされるというところが辛い。
抵抗はみず、かくとうが半減。みずに対して出す場合はこおり、かくとうに対して出す場合はいわのサブウェポンに注意。
特にストーンエッジは不意に急所に当たるので危ない。
くさが4分の1。これはほぼ完璧に受けきる。くさタイプはサブウェポンに恵まれていないことが多い。
じめんを無効にする。これもいわのサブウェポンに注意。じしんとストーンエッジの組み合わせはあまりに多い。

くさとじめんは読んで交代出し→先制アンコールが余裕で出来る。(地面無効最速アンコは今やルチャブルだが)
みずは受け出しできるものの、次にれいとうビームが来るのを避けるために
アンコールをしたりするうちに「ねっとう」でやけどして面倒なことになりがち。
かくとうは単純な火力が高いので半減しても悠長にアンコールをしていると案外削れるので注意。
第四世代までは飛行タイプが氷4倍になるだけで非常に余計だと感じられていたが、
第五世代では格闘タイプの一貫性が強力なため、それを読んで受け出しできるのは非常に大きい。
第六世代ではフェアリー追加で格闘の一貫性が弱まる上にエルフーンも格闘を半減するようになったのでどうなるか。

基本的にどんな戦法を取ろうが自分より速い相手に非常に弱い。
アンコールも決めにくく、ほぼ確実にサブウェポンのどれかから弱点を食らう。
ねむりごなも起きたの確認から使うと2発もらってしまう。
そのためすばやさ110以上の相手からは素直に逃げた方が良い。


攻撃性能は病的に低いのでサポート目的の攻撃技でも弱い。割り切って覚えさせないことの方が多い。
4倍弱点に一致技ぶつけても確1に出来るか出来ないかといった程度。
一般に「ワタといえばひこうのジュエルアクロバット」と言われがちだが私は攻撃種族値55のワタの役割としては厳しいところがあり、
他に優秀な技もあるので選択肢に挙がりこそすれ、優先度は絶対必要というほど高くはないと思う。
キノコのほうしが効かなく、キノガッサに抜群を取れるのでキノガッサ対策として優秀な特徴ではある。
また、エルフーンとの差別化の為に「つるぎのまい」が役立つこともあり、それは型考察にて。


次は特性について。
最速ようりょくそだったのは昔の話。今や最速ようりょくそはエルフーン(S116)である。
(しかもエルフーンはいたずらごころの方が上位互換に近いため、まず使われないという性格の悪さ)
最近ではようりょくそポケモンも充実してきたためにワタッコはそれほど速いとはいえなくなった。
メブキジカ95、ハハコモリ92、ドレディア90、フシギバナ80、ダーテング80。
普通に最速で育てたワタッコは晴れ状況下ですばやさ356に匹敵するので、
これに先制するのは時間が余ってこうそくいどう2回とかしたポケモンか、先制技のみ。
すばやさ個体値がVの場合、無補正でも努力値を28だけ振ることによってスカーフ110族が抜かせる。
110族にスカーフはほとんど見ない、現環境では実質最速層。ラティオスがたまにいる。
それ以上になるとスカーフ持たせると安定しないポケモンが多いので、
耐久に割くためにもすばやさ調整はここのあたりをおススメする。調整は詳しくは耐久調整考察にてすばやさ調整を掲載している。

リーフガードも晴れ状況下で発動する特性ではあるが、怖いのが実質でんじはぐらいしかないので、
「晴れならでんじはを使われても大丈夫」を取るか「晴れてさえいれば滅茶苦茶速い」を取るかということになる。
ちなみに、ようりょくそはすばやさ2倍なのでまひ時のすばやさ実値が最速で89なので無振り70族より1遅くなる。
ようりょくそと比べると見劣りがすると感じる。が、唯一エルフーンの持たない特性ではある。

すりぬけは「しんぴのまもり」や「みがわり」を無視して妨害技を叩きこめる。
XYでひでりが5ターンになった修正、すりぬけがみがわりも無視するようになった修正によってすりぬけの優先度が急に上がった。
エルフーンもすりぬけを持つが、「ねむりごな」を、すりぬけで使うことはエルフーンにはできないのでこれも差別化になるか・・・?



さて、先手を取って変化技を駆使する、エルフーンとの差別化を強く意識する必要のあるポケモンということがわかってもらえただろうか。
それでは具体的にどう育てるかの考察に進んでいただきたい。

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